人のいない工場

カレンダー配りは、どこも12月に入ったら、始める。
当店は、11月20日以降から気長に配っている。
そして今日、最後のカレンダーを配った。
取引先に行った。
工場から機械加工の音がしない。
工場のドアを開ける。
機械が止まっている。誰もいない。
そこで、工場隣の自宅に行く。
ドアのボタンで「ピンポン」と鳴らす。
お客が出てきた。
「仕事が無いので、お休み状態」と取引先。
借金も無いのが、救いだ。
カレンダーを渡して、
「踏ん張りましょう」と言って帰ってきた。
『借金が有って、仕事が無い』の状況だと、悲壮感が漂う。