図面の使われ方の巻き

事例
・ユーザーが金型見積りとしていろいろな金型メーカーから金型構造図を集
め、最も見積りが安いメーカーへ別のメーカーの図面を使って発注すること
がある。図面を転用されたメーカーには何も支払われない。【金型】
・取引上、QC 工程表を作成し、親事業者に見せて承認をもらわなければなら
ず、どういうふうに作っているか親事業者が全て把握している。その結果、
親事業者が海外に工場を移転した場合には、そのノウハウに基づいて同じ管
理をしてしまう例がある。【金属プレス】
・中国、東南アジアへ海外移転が進み、鋳物がたくさん出た。作業要領書や
QC 工程表を提出後、海外から全く同じ造り方のものが入り、不信感を持っ
たこともある。【鋳造】
・顧客の新部品開拓ニーズに対して工法を提案し、ユーザーがノウハウに関す
るデータを欲しがるので開示すると、特許申請時にはユーザーが既に申請済
み、という例がある。【熱処理】
・ユーザーの図面引渡し要求も大きな問題である。三次元データまで要求され
る例もあり、転用されて同じものを作られたこともある。【金型】
素形材産業取引ガイドライン 12ページより
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/download/070620sokeizai_guide.pdf
色々と、ひどい目に合うものです。
寂しい感じです。
図面を書くのに、一ヶ月画面と「にらめっこ」と、よく聞く。
作業手順は、日々の改善の結果なのだ。
図面やノウハウをごっそり持っていかれて、発注量が減少したら、信頼関係は崩壊する。
単価を下げる為に、色々な手段を使うものですね。
元も先も、皆さん苦しさイッパイなのです。